水虫(足白癬・爪白癬)の治療
白癬菌(はくせんきん)が足の指や裏など皮膚の角質や皮下組織を侵食する事によって炎症などが起きる感染症です。一般には水虫(足白癬)という通称で呼ばれています。
足水虫をしっかり治療しなかった場合、爪にうつってしまい、爪水虫(爪白癬)を発症することももあります。
原因
白癬菌は普段は表皮の中に棲んでいます。表皮や角層に白癬菌がいるだけでは特に何の反応もなく、症状もほとんどありません。しかし、白癬菌が角層の下の顆粒層というところまで進んでいくと、「生きた細胞」と接触し、白癬菌を排除するための免疫作用が起きるため、かゆみや水ぶくれなどの炎症が起こります。
通気性の悪い靴を長時間履いたり、激しいスポーツをしたりなど白癬菌にとって好ましい“高温多湿”という環境が整った時に、菌が増殖をし始め、症状が出てくる方が多いです。
再増殖と再感染
患者さんの多くは、塗り薬で治療している途中で、痒みなどの自覚症状が無くなると薬を塗るのをやめてしまいます。しかし、水虫が治ったと思っていても、実はまだ白癬菌が角層に残っていることが多いのです。また少し時間が経つとじわじわと白癬菌が増え、角層の下まで進むと免疫反応が起こるため再び症状が現れます。
また、白癬菌は、水虫にかかった人の皮膚からはがれ落ちる角質の中にも生きているので、それを足で踏んだりして菌が付着することにより感染します。そのため、同居している家族の中で水虫の方がいると、治療してもまた感染してしまいます。
しかし、菌が付着しただけで、すぐに水虫になるわけではありません。感染が成立するのは、洗い流されずに残った菌が、傷ついた角質から入り込み、なおかつ繁殖しやすい環境にあった場合です。
このように家族内で菌のやり取りをしないよう、水虫の症状がある人は薬をしっかりと塗り、はだしで歩かない、足の清潔度を保つ、同居するご家族も足を清潔に保つなど、家族ぐるみで治療・予防することが大切です。
検査
診察の際に、患部の皮膚や爪を一部採取して、白癬菌がいるかどうか顕微鏡で確認します。
その場で1~2分程度で結果がわかりますが、必要に応じて培養検査やその他の検査を行う場合もあります。
治療
足白癬
通常は抗真菌薬の外用薬で治療を行います。
外用後、症状が治まっても、角質の奥に入り込んだ菌が生きていることがあります。
皮膚が新陳代謝により新しく入れ替わるまでの間、少なくとも3ヶ月以上は根気よく薬を使用し続けることが肝心です。
また、皮膚症状がすべて消失したあと、さらに1か月程度長めに外用をすることをお勧めしています。3か月外用した時点でまだ皮むけなどの症状が残っている場合は、治療期間を延長していきます。
白癬菌は、症状があらわれている範囲より広く寄生していることが多いので、薬は広め(足の甲以外の足全体)に塗布してください。また、片足だけでなく必ず両足に薬を塗るようにしましょう。
爪白癬
抗真菌薬の内服薬が第一選択ですが、症状や基礎疾患等により外用薬を選択する場合もあります。どちらの薬剤でも、完治するには感染した部分の爪が新しい爪にすべて生えかわるまでの時間がかかります。
足の爪では生えかわるまでに半年~1年程度かかりますが、年齢やどの爪かによって爪が伸びる速さが異なるため、根気よく治療を続ける必要があります。
足や爪に気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。
